2021年の女の子
配信の勢いがますます強まる今、なぜ映画館で映画を見るのか。それは大画面で美女を拝みたいからである。今年もみんな最高だった。
2019年はコチラ
2019年の女の子2020年はコチラ
中田青渚
もう今年はこのひとで決まりでしょう。2021年は3本の映画に出演し、それはもうどれも魅力的な役どころだったけど、正直『街の上で』だけでも優勝だったと思う。大好きだよ、中田青渚。大好きだよ、城定イハ! あの映画をみたひとのほとんどは中田青渚さん演じる城定イハに恋していますし、「定」の字を説明するときに「とんかつ定食の...」という言い方をしています。定食ではなくとんかつ定食というのが良いですね。全編通して繰り出される関西弁の破壊力。「聞かんでええし」なんて言われたら、もうたまらないのである。恋バナならいくらでも聞きますし、恋バナしてくれなくても、グレーのTシャツを着てふらっと現れてくれるだけでもいいです。中田青渚さんの魅力は、単純にビジュアルが好きとか、自然な会話が上手すぎるとか色々あるんですけど、個人的には、“ぽん”と言葉をクリティカルな位置に置けるところと、圧倒的に悪気がないところだと思っていて。なんというか、いい意味で渦中にはいなくて、少し外側からぽんと来る感じなんですよね。ドリブルでゴリゴリ進むのではなく、ジャストのタイミングでアーリークロスを放ってくるみたいな(伝わるのか?)(関係ないけど中田青渚さんは絶対左サイドじゃなくて右サイドだと思う) そして本人のオーラなのか、例え言いづらいことや周りと違う言動をしても、悪気のなさが凄いので変な感じが全くないという。このひとならそういうことしそうで納得できる説得力。そんな空気を活かした『街の上で』での上映会のあとの言及とか真骨頂だし、『あの頃。』でのムーヴはマジで小悪魔。この悪気がない“ぽん”によって、味方側にいると背中を押してくれたり支えてくれる超いい奴になるんですよね。まあ反対に敵側にいると純粋に本当嫌なんですけど(2018年『ミスミソウ』参照) すごいバランス感覚の良い印象もあり、全体の調和を崩さないところも込みで、次の次くらいの朝ドラでヒロインの友達役とかあると思います。今後も大注目だし、いつか主演も観たいな! 優勝!
石川瑠華
2021年は『猿楽町で会いましょう』と『うみべの女の子』に出演って...いやいや暗黒すぎるだろッ! 石川瑠華さん、どちらも最高でした。なんというか、色々と絶妙なんだよな、絶妙なんだよ...。これは言い方が難しいけど、超綺麗という感じではなく普通の子っぽく見せているので、リアリティというか生々しさが凄い。あまりに普通に映画の世界にいるので、いやコレ石川瑠華じゃなくてもよくない? となりそうなのに、では代替案はと言われるともう全く想像ができないくらいどちらもハマリ役。今、未熟者を演じさせたら天下一品なのではないだろうか。前述の2作品は、石川瑠華さん演じる役の言動が必ずしも正しいとは言い切れないシーンが多いのだけど、ひとつひとつが全然嘘っぽくないので、そうするしかなかったのかな...という同情もさせつつ、いやそれは駄目でしょとイラっとさせつつ、でも君はそれを選んだんだよなという芯の強さ(意地でもある)を感じさせる。観客を彼女に完全に盲信させすぎない具合が最高で、故にめちゃめちゃヒリヒリする作品になっていたし、そんなちょっとイライラしたとき、ふと、あの瞳に飲み込まれそうになるんだよな。それがあるので、なんでこんな子に惹かれるんだろう? に対するアンサーとしての説得力が十分すぎる。幼く見えるけど急に大人っぽくもあり、強いけど脆さも抱えている。憎たらしいのに愛おしい。それも、あの目が細くなるニコニコの笑顔と口がフニってなる不機嫌なしかめ面のせいなのだ。お美しいけど脇役タイプとは反対の、その辺にいそうに見える故の主演が似合うひとという印象ですね。あとはご本人が大丈夫なら何も言えませんが、今年はなんというか体当たりな役が続いたので、次は楽しそうな役とか見てみたいですね。あれ、でも『猿楽町で会いましょう』は天真爛漫で楽しそうにしてる恋の話だったっけ...?
山田杏奈
遅ればせながら、とうとう好きになってしまったなァ。止まっていても可愛いですが、動くとめちゃめちゃ可愛いですね! 秋から冬にかけて『ひらいて』と『彼女が好きなものは』という、暗黒山田と聖杏奈を摂取したらもう大変なことになりました。しかし、いま思えば『名も無き世界のエンドロール』でのマイルドヤンキー感に惹かれたところから始まっていたのかもしれない。しかしどの高校生役もモテそうな高校生だった。 こんなに熱狂的な山田杏奈ファンこと杏バサダーの皆様がたくさんおられるなか、今更僕が何か言うこともないんですが、目力はそりゃ言わずもがな、瞳だけでなく顔のパーツおよび上半身の躍動感が凄い印象があります。その躍動感を活かして楽しそうに振る舞う『彼女が好きなものは』での聖・山田杏奈はそれはそれは最高でしたよ。あんな可愛いWピースあります? 観覧車のシーンもそうですが、やはり正面から撮ったときの絵力が違いますね。ただ、どの山田杏奈が好きかと言われると、『ひらいて』の暗黒山田かなという気がしています。あの黒目の大きさがこんなに活かされる映画があっただろうか。わかんないを抱えたまま、わかんないで突き進む。本人から溢れる行き場のないエネルギーが映画にもいい影響を与えていたかと。僕は鑑賞中に何度か、あの冷たい目線で見下されたい...みたいな気持ちを抱きましたが、実際にあの瞳で睨まれたら3日くらい寝込むと思います。そう考えると、あの振られたのにあのムーヴを決める多田くんはメンタル強すぎる。 それはさておき、改めてその実力の高さを見せつけられた感じなんですが、自転車に乗るのが妙にぎこちない気がしたのですが...あれは演出??
BLUE 山田杏奈セカンド写真集 (B.L.T.MOOK) [ 山田杏奈 ]
河合優実
昨年末に『佐々木、イン、マイマイン』での最高のカラオケシーンに登場して、いやこのひとは来年とんでもないことになるぞと映画好き界隈をざわつかせた勢いそのままに、『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』という作品的にも優れた出演が続き、やはりとんでもないことになりましたね。そしたらヨコハマ映画祭の新人賞も受賞して、これは僕に見る目があったということで...。というより、誰が観ても必然の受賞だったと思います。このひとも一目でどこか他人とは違う空気を纏いながら、いい意味で何を考えているか掴ませない感じがかなりピッタリの印象がありますねぇ。『サマーフィルムにのって』では、まさに秘めた想いを当人には悟られないように振る舞う姿が切なくも愛おしかったです。ちなみに僕は最初に見たときから、きっとこのひとのことを好きになるんだろうなと思い、その通りになりました。たぶん『たまこまーけっと』で常盤みどりちゃんが好きだったひとはみんなそうなります。一方、『由宇子の天秤』ではなかなかひとには言えない事情を抱えた様子からの、徐々に打ち解ける過程の解像度が高すぎる。なんというか感情の出力レイヤーの搭載量が多くて、抱えたものをどのくらい滲ませるか隠しておくかの塩梅が絶妙なんですよね。また、昨年の佐々木を含めて、いい意味で見た目の印象がそれぞれ全然違うので、それプラスこの演技力があると、もう色んなポジションを席巻する可能性すらあります。これまた驚きなのだが、マジでここ数年で現れた感じなので、今から好きになってもたぶん結構古参アピールできます。今こそが波に乗る時。ビート版で、ビッグウェーブにのって!
佐々木、イン、マイマイン
レア・セドゥ
いやほらさ、待ちに待った『007』最新作が公開したら、みんなサンキュー・クレイグとかもっと見せてくれ・アルマスしか言わないからさ。本当にこのひともお疲れ様なんだよ。マドレーヌ、幸せになっておくれ。正直ボンドガールとしてのレア・セドゥより良いレア・セドゥはあるかもしれないけれど、やっぱり007シリーズに出演するのは特別。華があって知性があって勝気で、そして悲劇と孤独が良く似合うひと。多方面から怒られそうだからあまり大きな声では言いませんが、僕は金髪美女が大好きなんだよ...。やっぱり、とにかく絵になります。幸せそうな姿も涙を流しても美しい。このシリーズはやっぱり絵になるというのは重要な要素だし、ボンドがキャラとしての強度が強いので、それに負けない魅力が不可欠なわけで。そういった意味でマイベスト・ボンドガールである(と言いながら、脳裏にエヴァ・グリーンが浮かび迷いだすわけですが) しかし、今作のシリーズでは今の時代にある程度適応したボンドガール像だったとは思う。今はベリーショートになっているので、その姿をはやくスクリーンで拝みたいところだ。
レア・セドゥ、あえて日本で例えるなら、雰囲気は小松菜奈っぽいんなけど顔の作りは結構本田翼 pic.twitter.com/ZWaGcTmeW8
— オガワヘヴンリー (@k_ogaga) October 1, 2021
つまり俺が好きなのは必然...。
このペースでは年内に終わらない気がしてきたので以下簡潔に!(敬称略)
あの頃の恋とあの頃の自分に手を振って進んでいこうな『花束みたいな恋をした』有村架純、どの関係性もみんな最高だった『あのこは貴族』門脇麦、水原希子、石橋静河、山下リオ、マジで下北沢にいそうなんだよ『街の上で』穂志もえか、古川琴音、萩原みのり、狂おしい白黒『クルエラ』エマ・ストーン、胸が鳴るのはせいのせいです『胸が鳴るのは君のせい』白石聖、こんなメイドカフェなら行きたい『いとみち』駒井蓮、黒川芽以、横田真悠、みんな眩しくて真っすぐで優しいからシュワきゅんがとまりません『ハニーレモンソーダ』吉川愛、堀田真由、岡本夏美、なんでこんなに不幸を引き寄せるのが似合ってしまうのか『プロミシング・ヤング・ウーマン』キャリー・マリガン、ハードアクションとだるだる会話の緩急がクセになる『ベイビーわるきゅーれ』高石あかり、伊澤彩織、健康的なセクシーと圧倒的腹筋&太腿から目が離せない『イン・ザ・ハイツ』メリッサ・バレラ、みんなだいすきハーレイ・クイン『ザ・スーサイド・スクワッド “極“悪党、集結』マーゴット・ロビー、水泳部が似合う感が異常『子供はわかってあげない』上白石萌歌、もう彼女が仕掛けてきたら絶対敵いません『先生、私の隣に座っていただけませんか?』黒木華、こういう大学生いるいるだし抱えた痛みの深さが圧巻『君は永遠にそいつらより若い』佐久間由衣、奈緒、僕らはこの映画で君に出会ってしまったんだ『光を追いかけて』長澤樹、中島セナ、とんでもねえスタイルに釘付け『草の響き』三根有葵、おめでとうそして幸せになってくれ『恋する寄生虫』小松菜奈、髪型をめちゃめちゃ真似したい『パーフェクト・ケア』ロザムンド・パイク、エイザ・ゴンザレスなどなどなど。今年も最高だったな!
【番外編】
清原果耶
まだ19歳って末恐ろしいです。エル・ファニング同様に、難しい役をやりすぎて普通の役がこないジレンマになりそうな危惧だけが心配です。とはいえ全く心配していませんけどねー。『花束みたいな恋をした』ではとんでもなく大事なところで登場して、台詞の内容的にこれ俺の話をしているのか?と思いました。つまり、俺は実質清原果耶ちゃんと言えますね? 今回番外編なのは、個人的に超久しぶりに見た朝ドラである『おかえりモネ』でのエントリーだからですが、あのドラマを成り立たせられるのはやっぱり清原果耶だよなあと。何でも出来ちゃうから何でもさせたくなる清原果耶に、ひたすら受け止めさせるという。まあそれが朝ドラに適していたかはさておき、そういった構成をさせたくなることこそ、清原果耶が只者ではない証明かもしれません。そして、みーちゃんとの喧嘩回とか、もう言葉では言い表せない凄い表情をする瞬間があるんだよなあ。それと、前髪もそうだけど、最初の頃と最後の頃では全然年恰好が違って見えるのもすごい。前髪ないとめちゃめちゃ綺麗ですよね(個人の感想です) とにかく半年間本当にお疲れ様でした。あと、世の中には、清原果耶に重い物を背負わせたい派と、年上男にズバズバ言わせたい派がおり、来月1月からのドラマは後者っぽいので、こちらも楽しみですね。とりあえずiPhoneは早く予測変換で一発で清原果耶と表示されるようにしてほしいし、とりあえず皆様はズバズバ清原を堪能できる『まともじゃないのは君も一緒』をサクっと見ましょう。え? まだ見てないって? それはそれは「もったいないね!」
今年もありがとうございました。来年もなにとぞ!あけおめ!
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