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2020年の女の子

2020 年の女の子   なぜ映画館で映画を見るのか。それは大画面で美女を拝みたいからである。いろいろあった2020年だったけど、今年もみんな最高だった。     萩原みのり もう 2020 年はこのひとの優勝で間違いないのではないだろうか。今年だけで『転がるビー玉』『 37 セカンズ』『ステップ』『僕の好きな女の子』『 13 月の女の子』『アンダードッグ』『佐々木、イン、マイマイン』に出演という超売れっ子。至高のバイプレーヤーの名を欲しいままにしています。かつてサッカー日本代表を率いたトルシエ監督が 3 人の個性派と 8 人の明神がいれば良いと言いましたが、同様に萩原みのりさん 8 人が脇にいれば映画は成り立ちます。まさに映画界の大明神。ショートカットが可愛いとか、服装がおしゃれとか、なんかエゴサ好きそうとか、魅力はたくさんあるけど、とにかく感情の滲みだし具合が天才的。人間が抱く感情ってひとつだけではないけれど、搭載している感情のレイヤーが段違いなので全部表現できる感じですよね。あと個人的に感じる魅力は、 萩原みのりさん、「あたりが強いけどいいひと」とか「きゃぴきゃぴしてるのに凄みがある」みたいなアンビバレントな役柄が似合うのは、今更言うまでもない演技力は勿論、個人的には、目力強めのビジュアルに対して声が可愛いという点が結構効いてると思っている。大好き。というか役柄の幅広すぎるだろ pic.twitter.com/k2gsOn9Rrb — オガワヘヴンリー (@k_ogaga) September 25, 2020 なんですけど。これ、ご本人様からリプきましたからね。全力でマウントをとっていくッ! 古参アピールしていくッ! だっていよいよ本当に売れそうなんだもん。もう売れっ子だけど売れてほしい。マウントをとったくせに、実はまだ幾つか見ていない作品があるので反省しています。ともあれ、今年のマイベスト萩原みのりは『僕の好きな女の子』かなあ。正論を言う後輩。だけど、この後輩ちゃんも後輩ちゃんで、好きだと言えない、けど滲み出る想いが伝わります。いやいや『佐々木、イン、マイマイン』もよかった。強めキャラが多い萩原みのりさんだけど、この役は優しめ繊細さが前面に来ている感じで。活躍度で言えば『 13 月の女の子』なんて戦術萩原みのりだったか。でも

2020年映画ベスト10

2020年映画ベスト10 1 月に良作が続いて、 2020 年はとんでもない年になるぞ…!と思っていたら、別方向でとんでもない年になってしまいました。新型コロナウイルスの影響もあり、 4 月と 5 月は鑑賞数が 0 本。その後は、体調管理等に留意しつつ劇場に貢献するという大義名分を得て、例年並みのペースで鑑賞しまして合計64作品でした。本当はレア・セドゥとアナ・デ・アルマスどっちが好き? どっちも好き。という年になるはずだったんだけどなあ。今年のまとめ、今年のうちに!     10. 『パラサイト 半地下の家族』 今年を代表する 1 本。今となっては、あれパラサイトって今年だっけと遠い昔 ( 先行上映が 19 年末でしたっけ ) に感じてしまうが、 2020 年の幕開けにふさわしい、暗黒社会派エンタメバイオレンスエログロコメディ作品だった … って何映画だよとなるはずなのに、ちっとも散らかないどころか、完璧にまとまる超緻密で完成度が高い作品。強度が違う。テーマが社会派なのでもストーリーもその他の要素も面白いから、もうどんどん話題になるのよね。アカデミー賞も受賞して、今年いわゆる一般層も含めていちばん盛り上がった映画になる、、、と 10 月くらいまで思ってましたよ。よもやよもやだ。“半地下”に暮らす貧乏なキム一家が、ひょんなことから高級住宅に住むパク一家で働くことになり、そこからどんどんその金持ち一家に寄生(パラサイト)していくというストーリー。寄生していくまでの流れは本当コミカルでテンポよくて面白くて、真似したくなるインターホンや名言もあり、そしていちいち画面が強い。そんな中、映し出されるのは階段、坂道、雨。小さな意味深や不穏の積み重ね。前半は笑えたのに、後半は全然笑えない。日本が『万引き家族』なら、韓国は『パラサイト 半地下の家族』なのだ。そういえば、年明けにはいよいよ金曜ロードショーで放送とのことだけど、その、いろいろ大丈夫なのか? とりあえず僕らはチャパグリ準備して待機しような。そしてまた、奥様派か娘派か妹派かで盛り上がろうな! 『パラサイト 半地下の家族』みなさんはきっと奥様派でしょう。僕は大きな声では言いませんが娘派です #パラサイト半地下の家族 #パラサイト激ヤバ pic.twitter.com/KSOKglW97s — オガワヘ

『私をくいとめて』感想&妄想 垂れ流し

  (C)2020「私をくいとめて」製作委員会 『私をくいとめて』     ほんとに勝手だけど、やっぱり能年玲奈と橋本愛が共演と聞いたらさ、『あまちゃん』のことを思い出してしまう。勝手にふるえましたよ。ええ。   原作綿谷りさ×監督大九明子の組み合わせと聞けば、そりゃもう名作…というより、刺さるひとにとんでもない傷痕を残していった『勝手にふるえてろ』と比べてしまうけれど、正直今作のほうは多少散らかり気味だとは思う。そう思って、公開当時の自分の勝手に〜の感想を確認したら、散らかり気味って言ってた。なんだそりゃ。で、結局僕は両作品とも、主人公が思い悩んだ思考そのものなんだと解釈しております。どちらも好きです。いい観客ですね。   勝手にふるえてろ   ただ、よく考えてみると、散らかっているというより、印象的なシーンが多くて散って見える感じなのかもとは思う。振り幅が大きいというかね。これは仕方ないことだけど、小説だと、明確に章が区切りやすいので、鑑賞側もスイッチが切り替えられるんだけど、映像ではひとつの流れで捉えがちで難しいという部分はあるのかもしれない。   綿谷りさ原作が発売されたのは、勝手に〜が 2010 年で、私を〜は 2017 年なので、似たようなテーマだとしても、当然時代も変われば考え方は変わる。そして今は 2020 年ということで、大九監督が、より深度をもって現代性を与えたとは思う。なのにストーリー的に原作に近いのは私を〜のほうな印象なんだよな。序盤は微妙な差はあれど、ほぼ原作通りに進行していく。   私をくいとめて (文庫)   そう考えると、やはり主演:のん ということに対して、かなり作品側が寄せていったのではと邪推したくなってしまう。   原作の主人公みつ子は、もう少し年齢が上ということもあるのか、どちらかというと無印良品的というか、ノームコアっぽいというか、私物も私服もシンプル系という描写がある。下着は派手だが私服はボタンダウンシャツにコットンパンツ、無地 T シャツを 3 枚買ったり、部屋がオフホワイトで統一されていたりする。   だけど、その感じはのんのイメージには合わない。だからなのか、映画では服装も部屋も非常に彩りみどりでカラフルであり、本人に近いキャラ設定なのかもしれない。