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『メアリーの総て』感想


(C)Parallel Films (Storm) Limited / Juliette Films SA / Parallel (Storm) Limited / The British Film Institute 2017



『メアリーの総て』


今年最後のエル・ファニング作品ということで、エル納めしてきました。公開劇場少なめでしたが、これは見に行かねばとね。決してシネフィルで、「エル・ファニング初めて挑んだ本格ベッドシーン」記事を見つけたからではないのよ! 断じて!


1800年代が舞台ということで、当時を意識した衣装や美術が美しく、またそれを纏うエルファニングが美しい。全体的な暗めな画面も、エル・ファニングが持つ憂いと相性なんとも言えない閉塞感がででます。


天才的な両親を持ち、クソみたいな男ばかりが周りにいるメアリーが、「自分の声」を見つけるまでの物語。本当に悪い出来事とクソ男エピソードがテンポよく、ぽんぽん出てきてくる。いやぽんぽん不幸が起こってどうするという感じなのだが、飽きさせない。不幸の大渋滞。不幸というか本当にクソ野郎。(まあ、いいやつと思える時もある)


あ~もうそんなクソ野郎の言うこと真にうけちゃ駄目だよ…。あー。もうほらー。みたいに思えるのは、僕が観客席から見ているからで。けれどあの時代で、女性として、あの空気の中生きる16歳と考えると、この選択肢しかないのかな選んじゃうよな縋っちゃうよなつれー。と思ってしまう。だからこそ、もう終盤の宣言がもう響いて響いて。気高い。メアリーは、強くて美しい。(強いといえば、ポリドリの台詞もいいよね!)(ポリドリといえばかわいそうすぎません?)


エル・ファニングは身長も高いこともあるのか、高貴な印象なんだけど、そこにたまに見せる子供っぽさの同居がたまらないわけじゃないですか。今作では、そのある種相反する魅力が、強い意志を持って生きるところと、愛を求めて恋に真っ直ぐなところが丁度上手い具合にマッチしてハマってました。あどけない16歳から、大人になり母になり、並みの18歳じゃあ経験できないことを経て、創造する苦難を越え、社会に対峙していく。これはエル・ファニング適役ですよ。僕はエル・ファニング、顔が超タイプなので好きなんですけど、毎回どの映画を見ても、エル・ファニングとしてじゃなくて役として見えるし、それでいて埋もれないという。


今日の自由は、きっと何人ものメアリーによって実現したものだし、きっとメアリーになれなかった人もたくさんいたのだ。エンドロール前に、登場人物がその後どうなったかが出るけど、結構つらい。でもそれが現実。あと、女性的側面が取り上げられがちですけど、ネガティブなものを含めた経験や感情を昇華し残していくというクリエイターの映画でもありました。

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